ヘアトニックは育毛剤の代わりとして使えるか?
薬用シャンプーはどのような人におすすめか?お伝えしたところ、
「薄毛が進行しつつある人、抜け毛が増えてきている人は薬用シャンプーを使用しても
効果は期待できないので、育毛剤と通常のシャンプーとの併用が望ましいというのは分
かります。しかし頭皮が荒れているだけの場合は育毛剤と通常のシャンプーとの併用で
はなく、育毛剤の代わりにヘアトニックを使用するのではダメでしょうか?」
という質問を受けました。
頭皮が荒れていると一口に言っても色々な状況が考えられますが、結論から言うと 抜け
毛が増えてきてたり脱毛症が発症したりしてなければヘアトニックでもOKです。ただし
ヘアトニックはその種類・特性が多岐にわたり、その効能もピンからキリまであります
のでヘアトニックを選ぶ際は注意が必要です。
ではどのようなヘアトニックならOKかと言いますと、
1)医薬部外品のヘアトニックが望ましい
ヘアトニックは薬機法上(旧薬事法)医薬部外品と化商品の2種類に分けられます。医薬
部外品には、厚生労働省が「効果あり」と認めた有効成分が配合されています。
特に頭皮の荒れを抑えるのであれば、下記のような有効成分が配合されているヘアトニ
ックがおすすめです。
- グリチルリチン酸2K(抗炎症作用)
- パントニールエチルエーテル(抗炎症作用)
- ピロクトンオラミン(殺菌作用)
なお化粧品だと絶対ダメというわけではありません。厚生労働省が有効成分に指定して
いなくても効果の望める成分は沢山あります。しかしそれを見つけること自体難しいで
すし、配合量すらわからないのにそれが自分に合っているかどうか判断するのはほとん
ど不可能です。
なので、 配合量が一定の範囲内に定められている有効成分を配合した医薬部外品を選
んだほうが話が早いし簡単なので、「医薬部外品が望ましい」と表現した次第です。
2)できるだけ刺激の少ないものを選ぶ
ヘアトニックは商品によって違いますが大体が50〜70%の水とエタノール(アルコール)
でできています。 これはエタノールで頭皮を殺菌し、皮脂を取り除いて清潔にするとい
う目的に適うものですが、「エタノールは刺激が強くて肌に合わない」という人は使用
しないほうが良いですし、それほど問題ないという人でも頭皮が荒れている場合は注意
しながら使用することが必要です。
また1)の有効成分には含めませんでしたが、メントールも消炎、鎮静効果をもつ有効
成分です。 しかしその一方で爽快成分でもあり、 一般の健康的な頭皮であれば問題は
ないでしょうが、頭皮が荒れている人は気をつける必要があります。
ただ実際問題として、各商品の成分表を見ても、どのくらいの量のエタノールが配合さ
れているのか分かりようがないので、単純に「頭皮への刺激が少ない」と銘打っている
商品を選ぶしか対応策がないのが現状です。
3)保湿効果を有しているもの
ヘアトニックはふけ・かゆみなどの不快感を解消したり、爽快感を期待して使うことが
多いですが、特に頭皮の乾燥によって肌荒れが生じている場合は、保湿効果も有してい
る商品を選ぶようにしましょう。
4)育毛トニックはNG
育毛トニックは医薬部外品に指定されている商品が多いです。所謂、薬用育毛トニック
と呼ばれているものです。(薬用と商品名の頭についてるものは医薬部外品です)
とは言え育毛トニックはジェットスプレーで頭皮に勢いよく薬液を噴射し、頭皮に刺激
を与え、血流を促す商品が主流です。ゆえにさっぱりした快適な使用感を一時的に得ら
れるものの、頭皮の荒れている人には不向きです。
悠太の見方
頭皮環境改善の手助けをするヘアトニックの条件を見てきましたが、これらに適合する
医薬部外品のヘアトニックは、300ml入りのもので値段が2千円以上するものすらあり
ます。
もしそのような高額ヘアトニックを選ぶのであれば、多量のエタノールが含まれていな
いため頭皮に優しく、かつ安価な医薬部外品の育毛剤を選んだ方が無難な気がします。
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